2016年08月17日

ベロが正しきゃ矯正要らず! 歯並びは舌で決まる

本日の話題は歯並びです。歯並びは人それぞれですが、適当にそこに並んでいるというわけではありません。その歯がその場所にその角度で生えるにはちゃんとわけがあります。そもそも、歯並びを決めているのは顔の骨の形だと言われていますが、その骨の形や歯並びに直接大きな影響を与えているのが実はほかでもない舌なのです。

舌=ベロ

一般の方は意外に思われるかも知れませんが、多くの歯科医師にとっては当たり前のことです。

人の歯並びがこうなっているのは、それが舌の形だからです。

要するに歯並びを裏からベロが支えているんです。(手袋をしたわたくしの指をベロだと思いなせえ)

舌の位置が悪くて裏から支えてあげられないと

唇に押されてぐちゃっとつぶれてしまいます。(私の手が3本あるわけじゃないですよ)

そう、歯は唇と舌とで押しくらまんじゅうしてバランスが取れたところに並んでいるに過ぎないのです(マイクロモーター歯科)。

そもそも歯が生えるとき、最初からプロの車庫入れみたいにきちんとしたポジションにバシッと生えてくるわけではございません。
歯がはえてくるとき、本来生えるべき場所から少しずれたところに適当に頭を出します。頭を出した歯はベロや唇などの粘膜でキュッと挟まれて、その隙間に潜り込むように伸びながら移動していくのです。

実は「無舌症」という病気があって、生まれつき舌がない人がいます。その人の歯列は裏から全く支えてもらえないため、唇に押されて潰れてしまっています。
矯正治療の観点から言うと、成長期にベロが後ろからしっかり押してあげれば、別に矯正治療なんかしなくてもまーるくきれいに並ぶわけです。

そして、私たち歯科医師は長年舌がきちんと歯の内側にぺたんとくっついてくれるように、トレーニングを行ったり、舌にプチ手術を行ったり、あの手この手でトライし続けてきました。しかし、トレーニングは患者さん自身が行うものなので、なかなかちゃんとやってもらえません。舌に対するプチ手術も一時的には良いのですが、根本的な解決になるほどの効果が得られませんでした(歯科 双眼ルーペ)。
  


投稿者: yokata ◆ 16:18コメント(0)健康